リピーティングとリプロダクションのやり方|シャドーイングとの違いと、40代50代が続けやすい順番

当ページのリンクには広告が含まれています。
ワイヤレスイヤホンを片耳に当て、窓辺で英語の音声を聞き返す大人の女性の後ろ姿
スポンサーリンク

シャドーイングをやってみたけれど、速くて口が追いつかない。まねしているうちに、意味が頭から抜けてしまう。そんな人に試してほしいのが、音声をいったん止めてから言う練習、リピーティングとリプロダクションです。

先に要点をまとめます。

  • リピーティング:1文(短い区切り)を聞いて止め、同じように言う
  • リプロダクション:もう少し長いまとまりを聞いて止め、見ずに中身を保って言い直す
  • シャドーイングとの違い:シャドーイングは聞きながらほぼ同時に言う。2つは「聞き終わってから」言う
  • 研究:比較研究はまだ少なく、リスニングの研究報告が多いのはシャドーイングのほう。2つが「話す力」に効くかを直接確かめた研究は、今回の調査では見つかりませんでした

この記事では、説明が人によって違う2つの練習を整理し、やり方の手順、つまずいたときの直し方、40代50代でも続けやすい15分の組み合わせ方をまとめました。

Me

私はシャドーイングより、リピーティングやリプロダクション派です。

(更新日:2026年10月)

目次
スポンサーリンク

リピーティング・リプロダクション・シャドーイングの違い

3つとも「英語の音声を聞いて、声に出す」練習です。違いは、いつ声に出すかと、どこまで自分で組み立てるかです。

 シャドーイングリピーティングリプロダクション
声に出すタイミング聞きながら、少し遅れてほぼ同時1文聞いて止めてからまとまりを聞いて止めてから
1回に言う長さ流れる音声にずっとついていく1文・意味の区切り1〜数文
文字(スクリプト)基本は見ない確認してから見ずに言うことが多い見ない
注意が向くところ音・リズム音と意味意味と文の組み立て
言い方の自由度そのまままねるそのまままねる一字一句でなくてもよいとする説明もある
負担の重さ(目安)口が追いつくかが大変いちばん取り組みやすい覚えて組み立てる分、頭を使う

秋田大学の濱田陽さんは、シャドーイングでは注意の多くが「音を拾うこと」に向くのに対し、リピーティングでは区切りごとの意味をとらえやすい、と説明しています。「まねはできたのに、何を言ったか覚えていない」と感じる人は、止めてから言う練習のほうが合うかもしれません。

説明が人によって違うので、この記事での呼び方を決めておきます

リピーティングとリプロダクションは、語学スクールや本によって説明が少しずつ違います。調べた範囲では、次のような違いがありました。

出典リピーティングリプロダクション
プログリット1文ずつ聞き、意味と語順を頭に置いてから言う―
トライズ音声が終わってから同じように発音する―
ネイティブキャンプ―1〜2秒ごとに止めて、聞いた英語を再現する
テンナイン―内容を覚えて、英語のまま自分の言葉で言い直す
be:RIZE直後に音とリズムをまねる見本を隠して、意味と文の骨組みを再現する(一字一句の暗記ではない)

ネイティブキャンプの説明はリピーティングに近く、テンナインの説明は「自分の言葉で言い直す」リテリングに近い、というように幅があります。この記事では、多くの説明に共通する部分をとって、次のように呼びます。

  • リピーティング:短い区切りを聞いて、聞いたとおりに言う
  • リプロダクション:少し長いまとまりを聞いて、見ずに、意味と骨組みを保って言う

研究でわかっていること・わかっていないこと

「シャドーイングよりリピーティングのほうが効く」と書いている記事もありますが、論文を探してみると、はっきり比べた研究はまだ多くありません。

わかっていること研究・出典
リピーティングは無音の間に言う「オフライン」の練習、シャドーイングは止めずに続ける「オンライン」の練習と区別されているHamada(2012)が Shiki ほか(2010)を引用
シャドーイングは音に注意が向き、リピーティングは区切りごとの意味をとらえやすいHamada(2018)
シャドーイングで練習したグループは、シャドーイングとリピーティングの両方の力が伸びた。リピーティングで練習したグループは、どちらも伸びなかった竹野(2014)
リピーティングの力は、シャドーイングの力より、筆記テスト(英語の知識)の点数と結びつきが強かった竹野(2014)

竹野(2014)の結果だけを見ると、シャドーイングのほうが有利です。一方で、リピーティングは文法や単語の知識とつながりが強い練習だとも読めます。この研究の参加者数や、リスニングテストの細かい結果は、要旨からは確認できませんでした(未確認)。

また、リピーティングやリプロダクションで「話す力」が伸びるかを直接確かめた研究は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。ですから、どちらが上というより「目的と、今の自分に合うかで選ぶ」のが現実的です。

こんなときは合いそうな練習
英語が音のかたまりにしか聞こえないシャドーイング(音を聞き取る練習として研究報告が多い)
まねはできるが、意味が頭に残らないリピーティング
単語や文法はわかるのに、口から出てこないリプロダクション
シャドーイングだと速くて口が追いつかないリピーティングから始める

シャドーイングの研究で何がわかっているかは、こちらにくわしくまとめています。

Me

シャドーイングは音まねで終わってしまった…英語の口にはなる。ただ止めてから言うほうが文が頭に残った

リピーティングのやり方

リピーティングは、3つの中でいちばん取り組みやすい練習です。1回10分くらいから始められます。

STEP
素材を選び、内容を先に確認する

スクリプト(英文)つきの音声を選び、意味と知らない単語を先に確認します。意味がわからないまま言っても、ただの音まねになってしまいます

STEP
1文だけ再生して止める

長い文は「主語+動詞」「前置詞のまとまり」など、意味の区切りで止めます

STEP
文字を見ずに、聞いたとおりに言う

抑揚やリズムもまねします。言えなかったら、もう一度だけ聞いてかまいません

STEP
言えなかった所をスクリプトで確かめる

抜けた単語、音がつながって聞こえなかった所に印をつけます

STEP
同じ素材を通しでくり返す

全部の文がつかえずに言えたら、その素材は卒業です

1文の長さの目安

プログリットの解説では、初級〜中級の人には1文10〜15語くらいのシンプルな文がすすめられています。be:RIZEでは、はじめは5〜10語の文から、としています。言えない文が続くときは、素材ではなく止める位置を短くしてみてください。

リプロダクションのやり方

リプロダクションは、リピーティングで「聞いたとおりに言える」ようになってから進むと、つまずきにくくなります。

STEP
リピーティングで練習した素材を使う

初めての素材より、すでに意味がわかっている素材のほうが、組み立てに集中できます

STEP
1〜2文のまとまりを聞いて止める

最初は2文まで。慣れたら3文、30秒と少しずつ長くします

STEP
何も見ずに、英語で言い直す

一字一句そろわなくてかまいません。主語・動詞・言いたい中身が残っていれば合格です

STEP
スマホで録音して、スクリプトとくらべる

抜けた語や、時制・語順のずれを1つだけ直します。全部直そうとしないのが続けるコツです

STEP
一部を入れ替えて、自分の文にする

場所・時・主語のどれか1つを変えて言ってみます。ここまでできると、自分が話すための文になります

リプロダクションの3段階

段階やること言えたかの目安
1. そっくり再現聞いた文をほぼそのまま言う主語と動詞がそろっている
2. 骨組みで再現細かい語は自分の言葉でもよいので、意味を保って言う内容が伝わる
3. 入れ替え時・場所・主語を変えて言う自分の状況の文として言える

段階3まで進むと、次に紹介する「スクリプト法」の言い換えにつながります。なお、内容を自分の言葉と構成で話し直す練習は「リテリング」と呼ばれ、be:RIZEはリプロダクションより自由度が高い練習として区別しています。

覚えられない・言えないときの直し方

「1文も覚えていられない」「途中で頭が真っ白になる」は、よくあるつまずきです。年齢のせいにする前に、次の表で直せる所がないか見てみてください。

つまずきよくある原因直し方
聞いた直後に忘れる1回に止める長さが長い意味の区切り(3〜5語)で止める
単語は言えるが、文にならない意味をつかまずに音だけ覚えている先にスクリプトで意味を確かめる
知らない単語のところで止まる素材が難しいスクリプトを読めばほぼわかる素材に変える
発音がくずれる音を聞き取れていないスクリプトを見ながら音声に重ねて読む(オーバーラッピング)を1回はさむ
毎回同じ所でつかえるその部分の語順が身についていないその1文だけ5回言ってから、通しに戻る

シャドーイングで同じようにつまずいている人は、こちらの原因と直し方も参考になります。

40代50代でも続けやすい「15分の組み合わせ」

3つの練習は、どれか1つを選ぶより、順番につなげると無理がありません。1回15分の組み合わせ例です(研究で決まった時間ではなく、続けやすさを考えた目安です)。

時間練習ポイント
2分音声を通して聞くまずは内容をつかむだけ
3分スクリプトで意味を確認知らない単語に印をつける
5分リピーティング1文ずつ止めて言う
3分リプロダクション1〜2文を見ずに言い直す
2分録音して聞き返す週に1〜2回でもよい

同じ素材を数日くり返し、リプロダクションまでつかえずにできたら、次の素材へ進みます。

Me

私のレベルでは速すぎる英語はまだ難しく、英語が上手な日本人の話す英語のほうが合っていると思います。

ひとりで練習するときの教材

自分で素材を探して区切るのが大変なら、手順ごとにレッスンが組まれた教材を1冊使うと迷いません。リプロダクションを名前に入れた本では、次の1冊があります。

「英語リプロダクショントレーニング 改訂新版」のおすすめポイント

  • 1日30分・4ステップで進める構成(クイック・レスポンス→シャドーイング&リピーティング→英文を隠して言う→イラストを見て説明する)
  • 通訳者の訓練法を、一般の学習者向けにやさしくしたと紹介されている
  • 「中学・高校で英語を勉強したのに話せない」人に向けた内容(出版社の内容紹介より)

言えたかどうか、人に聞いてもらいたいときは

リプロダクションは「これで合っているのかな」が自分では判断しにくい練習です。言い直した英文を講師に聞いてもらうと、ずれている所がわかります。

「ワールドトーク」のおすすめポイント

  • 日本人講師と話せるので、英語で言いたいことが出てこないときも日本語で確認できる
  • 登録するだけで無料体験ができる
  • クレジットカードの登録は不要

人と話す前に、スマホで「自分で文を作って言う」練習を足したい人には、アプリもあります。

「トーキングマラソン」のおすすめポイント

  • 6秒以内に英語で答える練習で、自分で文を作って話す力を鍛えるスマホアプリ
  • アルクの「キクタン英会話」の頻出フレーズがもとになっている
  • アカウント登録後3日間は全機能を無料で使え、その後も一部の機能は無料プランで続けられる

料金や体験の条件は変わることがあります。申し込む前に公式サイトで確認してください。

次の一歩は「スクリプト法」

Me

個人的にいちばんのおすすめはスクリプト法です!

リプロダクションの「入れ替え」に慣れてきたら、試してほしいのがスクリプト法です。動画の英語をノートに書き取り、つかえずに読めるまで音読し、最後に自分の状況に合わせて文を作り変える練習で、英語学習の発信をしている英語オタクMiyuさんがYouTubeで紹介しています。

よくある疑問

リピーティングとシャドーイング、どっちから始めればいいですか?

英語の音がかたまりにしか聞こえないならシャドーイング、まねはできるのに意味が残らない・速くて口が追いつかないならリピーティングから始めるのがおすすめです。研究でリスニングへの効果の報告が多いのはシャドーイングなので、両方を組み合わせてもかまいません。

スクリプトを見ながらやってもいいですか?

最初に意味を確認するときは見てかまいません。声に出すときは、見ずに言うのが基本です。どうしても言えない文だけ、スクリプトを見ながら音声に重ねて読んでから戻ると、つまずきが減ります。

リプロダクションとリテリングの違いは?

リプロダクションは、聞いた英文の意味と骨組みを保って言い直す練習です。リテリングは、内容を自分の言葉と順番で話し直す練習で、より自由度が高いと説明されています。リプロダクションに慣れてから進むと取り組みやすくなります。

毎日どれくらいやればいいですか?

何分やれば効果が出る、と言い切れる研究は見つかりませんでした。続けることを優先して、1日10〜15分から始めるのがおすすめです。

シャドーイングとあわせて読みたい記事

まとめ

  • リピーティングは「1文聞いて止めて言う」、リプロダクションは「まとまりを聞いて、見ずに意味を保って言う」
  • 説明は人によって違う。この記事では多くの説明に共通する部分で整理した
  • 比較研究は少なく、リスニングの報告が多いのはシャドーイング。2つが話す力に効くかは未確認
  • おすすめの順番は、内容確認→リピーティング→リプロダクション→入れ替え
  • 覚えられないときは、止める長さと素材の難しさを見直す

まずは今日、手元の英語の音声を1文だけ止めて、見ずに言ってみてください。

参考

スポンサーリンク
シェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次