いつもの化粧水では物足りない。夕方になると目元や口元がカサカサする。すねや腕が粉をふいて、かゆくなる。40代後半から50代にかけて、肌の乾燥が急に気になりはじめたという方は多いのではないでしょうか。
先にお伝えしたいのは、スキンケアで見直したいのは「何を塗るか」よりも「どう洗って、どう保湿するか」だということです。日本皮膚科学会の手引きでも、乾燥した肌には、洗いすぎないことと、保湿剤をこまめに塗ることが大切とされています。
この記事では、調べてわかったことをもとに、次のことをまとめました。
- 更年期に肌が乾燥しやすくなる理由
- 顔と体の洗い方・保湿のしかた
- 保湿アイテムの選び方(成分のタイプ別の比較)
- 皮膚科に相談したほうがいいサイン
※この記事は一般的な情報です。かゆみや湿疹がつらいときは、皮膚科に相談してください。
脂肌だった私も40オーバーになった頃から乾燥が気になり始めました
(更新日:2026年10月)
更年期に肌が乾燥しやすくなる理由


女性ホルモンの変化
厚生労働省の資料によると、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには、皮膚に張りや潤いをもたせるなどの働きがあります。閉経の前後でエストロゲンが大きく減ると、肌の潤いが失われやすくなることがあるとされています。
年齢・季節・洗い方も重なる
日本皮膚科学会の「皮脂欠乏症診療の手引き2021」では、肌が乾燥する要因として、次のようなものが挙げられています。
- 年齢による皮膚の働きの変化
- 外気の乾燥や、エアコン・暖房による湿度の低下
- 紫外線
- お風呂に長く入る・何度も入る
- 洗浄力の強い洗浄料や、ゴシゴシ洗いなどのスキンケア
つまり、更年期のホルモンの変化に、年齢・季節・毎日の洗い方が重なって、乾燥を感じやすくなると考えられます。裏を返せば、洗い方や環境は自分で見直せる部分です。
まず見直したい「洗い方」


乾燥が気になるときほど、しっかり洗いたくなりますが、洗いすぎは乾燥を強めることがあります。
顔の洗い方
- 洗顔料はよく泡立てて、泡でなでるように洗う
- こすらない。タオルは押し当てて水気をとる
- すすぎ残しがないように、ていねいに流す
- 洗い上がりに、肌がつっぱりすぎないものを選ぶ
体の洗い方
皮膚科学会の手引きでは、次のような洗い方がすすめられています。
- ナイロンタオルやブラシは使わない
- 石けん・ボディソープをよく泡立て、泡を手のひらにとってやさしく洗う
- 乾燥が強いところ(すね・腕など)は、洗浄料の使用を最小限に
- すすぎ残しをしない
お湯は熱すぎない温度にして、長湯しすぎないことも意識してみましょう。
顔を洗いすぎの基準が難しい…
保湿の基本|いつ・どのくらい・何回塗る?
| 項目 | 目安 | ポイント |
|---|---|---|
| いつ | お風呂のあと、朝 | 入浴後は肌の水分が逃げやすい。ただし「直後」にこだわらなくてよいとされる |
| 何回 | 1日2回 | 1日1回より2回のほうが保湿の効果が期待できるとされる |
| どのくらい | 肌が少しテカッとする程度 | 目安は「ティッシュ1枚が肌に張りつくくらい」 |
| どこに | 顔・首・手・すね・腕など乾くところ | 顔だけでなく、体も忘れずに |
「少しずつ薄く」より、たっぷりめに、こまめにが基本です。ベタつきが苦手な方は、朝は軽めのもの、夜はしっかりめのもの、と使い分けるのもよいでしょう。
保湿アイテムの選び方|成分のタイプで比べる
保湿アイテムは、大きく分けると「水分を抱えこむタイプ」と「肌の表面を覆って水分が逃げるのを防ぐタイプ」があります。皮膚科のセミナー(日本皮膚科学会総会の教育講演)でも、保湿剤は2つのタイプの組み合わせで働くと説明されていました。
| タイプ | 主な成分の例 | 使用感 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 水分を抱えこむ | グリセリン、ヒアルロン酸など | さっぱり〜しっとり | 化粧水・美容液で水分を与える |
| 肌のうるおい成分を補う | セラミドなど | しっとり | 乾燥しやすい肌の保湿に |
| 表面を覆って水分を逃がさない | ワセリン、油分(オイル)など | しっとり〜ベタつきあり | 最後にフタをする。口元・目元・すねなど乾くところに |
多くの乳液・クリームは、この2つのタイプを組み合わせてつくられています。
選ぶときのポイント
- 「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の乾燥を防ぐ」など、保湿を目的とした化粧品を選ぶ
- 肌が敏感になっているときは、香りや刺激の少ないもの、少量で試せるものから
- 化粧水だけで終わらせず、乳液・クリームなど油分のあるもので仕上げる
- 顔用と体用を分けて、体には量をたっぷり使えるものを
- 新しいものは、腕の内側などで試してから顔に使う
化粧品は、肌をすこやかに保つためのものです。「若返る」「シワが消える」といった、化粧品に言えないことをうたう広告には注意しましょう。
暮らしの中でできる乾燥対策


皮膚科学会の手引きでは、スキンケア以外にも次のような工夫が挙げられています。
- 部屋の加湿:暖房で湿度が下がる冬は、加湿器などで乾燥を防ぐ
- 衣類:ウールやごわごわした素材は、かゆみの原因になることがあるので避ける
- 紫外線:長時間の日光は肌の水分を奪いやすい。帽子・日陰・日焼け止めを
皮膚科に相談したいサイン
乾燥がひどくなると、かゆみや湿疹につながることがあります。次のようなときは、皮膚科に相談しましょう。
- かゆみが強く、夜眠れない・かきこわしてしまう
- 赤み・ブツブツ・ジュクジュクなど、湿疹のような状態になっている
- 保湿を続けても、粉ふき・ひび割れがよくならない
- 化粧品を使うとしみる・ヒリヒリする状態が続く
皮膚科では、症状に合わせて医療用の保湿剤や塗り薬が処方されることがあります。ほてりや発汗など更年期らしい症状もつらい場合は、婦人科で相談するのもひとつの方法です。
更年期の乾燥肌 見直しチェックリスト
- 顔も体も、泡でやさしく洗っている(こすらない)
- ナイロンタオルやブラシでゴシゴシ洗っていない
- すすぎ残しがない
- お湯は熱すぎず、長湯しすぎていない
- お風呂のあとに、顔と体を保湿している
- 保湿は1日2回(朝と夜)を目安にしている
- 量は「少しテカッとする」くらい、たっぷり使っている
- 化粧水のあとに、乳液・クリームなど油分でフタをしている
- 冬は部屋の湿度に気をつけている
- 日焼け止めや帽子で紫外線を防いでいる
- かゆみ・湿疹が続くときは皮膚科に行くと決めている
まとめ
更年期の乾燥肌は、ホルモンの変化に、年齢・季節・洗い方が重なって起こりやすくなります。
- まずは洗いすぎない。泡でやさしく、こすらない
- 保湿は1日2回、たっぷりめに。化粧水のあとは油分でフタを
- かゆみや湿疹が続くときは、皮膚科に相談する
高価なアイテムを増やす前に、毎日の洗い方と塗り方を見直すところから始めてみてください。
40オーバーで乾燥してない人あったことない
参考

